2008年08月27日

同居記録:19

☆2008.8.27。スザンヌの告白に驚きと失望。・・沙衣ちゃんなりに苦労したんだな。

朝の連続ドラマの[ひとみ]をBSで見る事以外、普段は殆ど見る事のないTVですが、昨夜は嫁の友人からの、「TKUにスザンヌが出てるよ」、という連絡でお袋の入浴介助を遅らせてまで見てしまいました。
スザンヌが出ていた番組は私がもっとも苦手な霊能者が出るもので、何とスザンヌはその番組で自分は妊娠を経験していて、水子がいる事を告白したのでした。

スザンヌというより私達夫婦にとっては熊本市の中心街の銀座通りにある山本タバコ屋さんの孫娘の沙衣ちゃん(山本沙衣)なんです。
沙衣ちゃんは幼い頃からお人形さんのように可愛い子でした。私の行きつけの喫茶店が山本ビルの中にあったせいか、沙衣ちゃんはその喫茶店の椅子にチョンと座りいろんなお客さんに可愛がられていました。
その沙衣ちゃんの小学校5年の終わりの頃からでしたか、お祖母ちゃんの頼みで私の家にピアノと声楽を学びに来始めたんです。最初は中学入学の頃まですから1年半ほどです。嫁が教師役を引受けたんですが、私の耳には音楽とは無縁の女の子だなという印象が強くありました。とても真面目で周囲に気を遣うのですが、気を遣うばかりに集中心が今ひとつという印象を受けていました。
中学を卒業する頃にもお母さんの車に送られて通って来ました。どこかのプロダクションの唄の審査を受ける為、自分が唄っているテープを送らなければいけないという事でレンッスンを受けに通って来たんです。
嫁はカーペンターズのトップオブザワールド、クロスツーユーなどをレッスンしていました・・。
恐らく、オーデションにはことごとく落ちていたのではないかと思います。やがて、彼女は福岡の高校の芸能部へ学費免除で入学した事を暫くしてから知らされました。あの氷川きよしが卒業した高校らしいという事でしたから、沙衣ちゃんはどこかのプロダウションにスカウトされたのだと思います。その後、彼女は東京のタレント事務所に移った事をみたいでしたね。
ポツンと時折、お祖母ちゃんからの電話で沙衣ちゃんの近況を知るくらいでした。何とかいう雑誌のモデルになった・・、僅かな給料だからアルバイトを始めた・・、そんな話ですから、「女性が志しを維持して都会で暮らしていくって大変なんだな」、と思っていました。
そんなある日。私の記憶ではデビューの1年程前でしたか、プロダクションの事務員をしている、という最後の連絡があった時に、「あ、礼儀作法を教えられているんだな。もしかするとデビューが近いぞ」、と私は感じたんです。
その通りでしたね。でも、例の島田伸助の番組で見るスザンヌは私の知る山本沙衣ちゃんではありません。確かに画面から伝わるように素直で純粋な女の子です。あのキャラクターには変りはありません。しかし、違うデビューのさせ方がなかったのかと思います。
インターネットには山本沙衣時代の乳首丸出しで男性と絡んでいる写真や動画が流れています。その姿はお婆ちゃんから伝え聞く話とは全く違う沙衣ちゃんの姿です。
 かと言って、恐らく演技のレッスンも踊りのレッスンもさせて貰ってはいないんじゃないかと思うし、結局、今後の彼女は自分の何を売りにして芸能界で生きていくんだろう、と現在でも思っています。今のままでは3年も持たない気がします。
決して、使い捨てのタレントで終って欲しくはありませんが、何も自分の堕胎の経験までを売りにする必要はないと思うんです。
お祖母ちゃんの話しでは、「付き人も二人いて結構な暮らしが・・」、みたいな事でしたが、昨夜のTVで見た彼女は周囲の企画に使い回され、潰されかけて異臭の漂い始めたタレントのように見えました。「沙衣ちゃん、スザンヌを捨てろ」、と思っています。


☆我家に居たヤスは山本家から譲り受け。

もう、随分と前の話しです、というか我家にはヤスという犬がいました。
亡くなってから17年は経つのかな。沙衣ちゃんのお母さんが妊娠され、動物と一緒には暮らさない方がいい、という事で山本タバコ店のカウンターの上に足元にと沙衣ちゃんのお母さんの元を離れてお祖母ちゃんに飼われていたこのポメ犬ですが、私よりは血筋がいいのでしょうか、やがてこの血統書付きのヤス君は私の手の平に乗って我家に移り住む事になりました。このヤス君は私達夫婦にはいろんなものを運んで来てくれました。優しくて、怒りっぽくて、礼儀正しくて、我慢強くて・・、いろんな面を持った犬でした。
ペットは自分の生涯を飼い主である人間に見せる事で、[命を伝える]、と言われます。我々人間に感謝する姿勢、弱り行く姿、そして死の瞬間さえも見せてくれるのです。
笑いたい人には笑って貰って結構ですが、今の私が何に一番感謝をしているかと言うと、このヤスという犬と暮らした事なんです。
この頃のこの犬との生活の経験がなければ、私は母親との現在の暮らしはできなかったのではないかと思います。
ご機嫌をとる事、怒ったらご飯も食べません。誰が主人で自分は何番目、犬の習性は人間にとても近いものがあります。
このヤスが幼い頃には優しさだけを求めました。だから、嫁のそばにいる時間がとても長かったと思います。嫁と散歩に出掛ける時などは飛び跳ねるようにして歩いていヤス君ですが、私が散歩に誘うと嫌々、恐る恐る、私に引きずられるようについてくるんです。まるで人間と同じでしょう?。
犬の成長って速いですよね。やがて、嫁に対して、「おい、今度の新しいフードはうまくないぞ。全くお前はその日の気分で適当な銘柄を買ってきてどうしようもないな」、みたいに注文をつけたりして嫁を説教するようになり、昼間などは嫁よりも私のそばにいる時間が多くなっていきます。しかし、よく観察していると夕方から朝に掛けては嫁のそばに居るんです。その姿は嫁を守ってやっているかのような姿でした。
やがて、時に夫婦で言い合いをする時などは仲裁役さえするようになるんです。「お前らうるさいよ。何が原因かは知らないが喧嘩はよせ」、みたいなキリッとした正義感溢れる目つきで私達夫婦を叱るようにさえなりました。だから、このヤスは、「ゴメン」、「ありがと」、という言葉が大好きでしたね。意味が分っているんです。
ヤスは若くしてガンにもなりました。睾丸ガンです。一つを手術で切り取りましたがガン組織の一部が体内に残る手術でしたので常に再発の危険がありました。この手術の際の面白い話しを一つします。
手術は終ったのですが麻酔から覚めきっていないのかボーッとして横になったままだった
このヤス君が切り取ったばかりの自分の睾丸を見つけるや、何と食いつこうとしたんです。「馬鹿たれ」、という私の言葉の勢いに驚いたのか、食いつく事はなかったのですが、「美味そうなモノがある」、と思ったんですね。因みに、某有名なプロレス団体の○野○博という人は牛の睾丸を焼いて食う以外に刺身でも食べるんだそうですが・・。私の知合いの柔道家も食べていますから本当の話のようです。

☆このヤスの最期の時。

このヤス君の最期は壮絶、感動的でした。糖尿病を煩い、急激に重度になっていきました。獣医さんからヒトインシュリンを小さなボトルで頂き、朝晩に私が注射していましたが、腎臓が駄目になってしまい排尿困難に苦しみました。
「もう、死なせた方が苦しまないで済みますが・・」、という獣医さんの言葉を無視して私は、「絶対にそんなものは飲みません」、という獣医さんの言葉に逆らうように漢方の利尿薬を飲ませたんです。
ぐったりしたヤス君の耳元に、「いいか、凄く苦いけどこれを飲めばおしっこが出るんだ。おしっこをしないと死んでしまうぞ」、と言いながらドロリとした苦みの強い薬を差出したんです。私が舐めてもとても苦いんです。ヤス君はジッと私を見上げていましたね。
そして、ヤス君は私の話が理解できたのか見事に飲むんです。飲んだら見事におしっこが出るんです。勿論、既に立てず歩けずの状態ですから床にひいた雑巾の上にジョージョーと出します。
出す度に身体が小さくなっていきました。最高で9kgもあった体重が死の直前には2kg程度になっていたようです。
こうして獣医さんが見放した日から1ヶ月を過ぎた頃の朝、花壇作りをする嫁のそばに付き添いながらヤスは何度も意識を失いかけます。無理もありません。この1ヶ月は水や薄く作った練り片栗程度しか口にはしていません。漢方の利尿剤でおしっこを出して生き延びているのですから。こんな身体になってまでも嫁の事を気にしてくれるんです。
「尚さん、ヤスがおかしい」、と嫁が玄関から居間にいる私に叫びます。嫁は意識がなくなったヤスの顔を横からポンと叩きます。「ヤス!」、と叫んで叩くと頭をブルブルッと振ってキッと目を開こうとします。
「目を開けろ。目を瞑ってしまったら終わりだ」、と自分でも分っているようでした。私は嫁からヤスを受取り、右手の手の平に乗せました。9kgもあった体重の犬が今は私の右手の平に乗るんです。
何度も何度も私の手の平の上でも意識を失いました。意識を失ない、ガクッとなる度に私は彼の一番敏感な鼻を私の爪で擦りました。耳さえも千切れるくらいに爪と爪で挟みました。痛みを与える事で意識が戻るんです。でも、それも9回が限度でした。
彼は私の右手の上で静かな眠りに就いたんです。平成9年3月22日の事でした。
本当に壮絶な死との闘いでしたね。今の私の辛抱強い生き方はこの時のヤスという犬が見せた最後の闘いを記憶しているからです。
今でも何処にいても何をしていてもフッとヤスの気配を感じる瞬間があります。就寝中などは犬の匂いで目を覚ます事があって、「あ・、ヤスが来ている」、と感じます。私はその度に、「ヤス、ありがとうね」、と呟くのです。



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